⑦4日目【また会いたい人一人目、井上さん登場!】~栄タクシー

4日目

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⑥4日目【面白くなるのはここから、いや次回から⁉】15番札所国分寺~16番札所観音寺
前回はこちら ーーー 15番札所「国分寺」 14番札所で、バナナやトマトをくれたおじさんと別れ、 15番札所「国分寺」(こくぶんじ)へ向かう。 たった800メートルほどの道のりだ。 ...

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栄タクシーさんの人情

 

栄タクシーは大通り沿いにある。

 

旅の人、

一夜の軒を貸しまひょか

受けてつかはれ

阿波の人情

 

建物の外壁にそう書いてある。

 

栄タクシーに到着する。

誰もいない。

 

事務所のようなところで声をかける。

中で人が寝ている。

 

起こしたら申し訳ないかなと思い、

少し待ってみる。

 

数分後、

フランス人のカップルがやってきた。

 

彼らもここに泊まりたいのだろう。

人が増えたので、

申し訳ないけど、寝ている人を起こしてみる。

 

「すみません」

ドンドンドンッ

 

プレハブによくある引き戸のようなドアを叩いて声をかける。

 

少し声をかけ続けたら起きてきた。

ここに泊まらせてもらうたい旨を伝えると、

 

「おお、上がって使っていいよ」

 

寝起きのおじさんはそういって、

建物の2階を案内してくれた。

 

とりあえずフランス人カップルと一緒に2階へ上がる。

 

2階へ上がると、

その広さと設備に驚いた。

 

「おお、部屋が2部屋もある! しかもテレビにエアコンもついてる!」

 

壁に貼ってあるのは以前に説明したことのある納札。

たくさんお札があって異様に見えますが、

これは、一晩の宿を貸してもらったお遍路さんからの

お礼の手紙のようなものだ。

 

 

まだだれか来るかもしれないけど、

とりあえずフランス人カップルに奥の部屋を使ってもらう。

 

数分くつろぎ、荷ほどきをしていると、

下から声がかけられた。

 

「おーい、だれかいるー?」

 

さっき案内してくれたおじさんだった。

彼はここの社長、

この宿を提供してくださっているご本人だ。

 

彼は僕たちを呼び、

シャワーの場所や洗濯機の使い方など教えてくれた。

好きに使っていいという。

 

な、なんて優しさだ。

 

ひとり分だって、

洗濯機もシャワーも使えば、

電気代も水代もかかる。

 

それを誰にでも提供しているんだから、

世の中には本当に優しい人もいるもんだと思った。

 

自分の優しさなんてまだまだだなと思った。

 

説明を受けて部屋に戻り、

一息ついてから、久しぶりに外食をしに行く。

 

隣にあった「ココイチのカレーラーメン店」

初めてカレーラーメン食べた。

 

ん~、カレーうどんのほうがおいしいな。

 

写真も撮ったはずなのに見つからない。

この日の写真はとても少ないです。

 

 

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井上さんとの出会い

 

カレーラーメンを食べ、

お腹いっぱいで部屋に帰ると、

新しいお遍路さんがいた。

 

50代くらいの男性、

井上さんだ。

 

どこかひょうひょうとしていて、

人を引き付ける魅力のある人だった。

 

そんな井上さんだから、

挨拶をしたらそのまま自然と会話が始まった。

 

焼山寺が大変だった話や、

家族のこと、遍路の歩き方、

そんな話をした。

 

ひと段落したところで、

井上さんが近くのドラッグストアに買い物に行くというので、ご一緒した。

 

ドラッグストア「コスモス」

関東ではほとんど見かけないが、

九州方面では有名らしい。

 

井上さんは九州方面の方で、

コスモスはよく行くらしく、

どこに何があるか把握していた。

 

「ねー、スポーツドリンクの粉末のやつとか使う?」

 

「あーいいですね! そういう方法がありましたか!ここのところいつも水ばっか飲んでいるので、あったらいいですね!」

 

「じゃあ、箱で買って半分こしようよ、僕はそんなにいらないから」

 

井上さんは、徳島を一区切りにして一度家に帰る予定らしい。

 

本当は全部回る予定だったけど、

焼山寺で足を痛め、

頑張ってここまで来たけど、

そろそろ限界で、一度帰って計画を立て直すといっていた。

 

だから、荷物や食料ももうそれほど必要ないらしい。

 

スポーツドリンクの粉末に加え、

それぞれの買い物を済ませ、

一緒に部屋に戻る。

 

部屋ではフランス人カップルがスマホをいじりながらなにか検索しているようだった。

 

聞いてみると、

この辺で有名な「徳島ラーメン」が食べたいという。

 

だから、一緒に調べてあげた。

 

だけど、どこもやってない。

ここから30分くらいかけて電車で徳島駅まで行けばありそうだったけど、

その他はほとんど営業時間外。

まだ夕方過ぎなのに。

 

栄タクシーの社長に聞いたら、

この辺ではラーメンは夜にはあまり食べないという。

 

そういう土地柄での違いがあるのか。

 

ラーメン屋は見つけられなかったけど、

適当に歩いて探してみるというので、

行ってらっしゃいと見送る。

 

この辺は比較的栄えているから、

なにか見つけられるだろう。

 

井上さんと二人になった。

部屋には湯沸かし器があり、

井上さんがインスタントコーヒーを振舞ってくれた。

家にいればいつもコーヒーを飲んでいる僕、

この旅の中では、こうした一杯のコーヒーがとてもありがたい。

井上さんは、僕が飲み終わると、

「もっと飲むか?遠慮しなくていいよ」

といって何杯も入れてくれる。

井上さんもまた、とてもやさしい人だった。

 

それに、昼間、歩いているときに

道沿いの売店で見つけたというパックに入った梅干しも分けてくれた。

井上さんは梅干しを一つ食べると、

「僕は十分だから、もっと食べな」

僕が一つ食べ終わるとまたすすめてくれる。

ありがとう、井上さん、

でも、すっぱくてそんなにいくつも食べれないよ(;・∀・)

と思いつつ、ご好意を断るわけにもいかないので

すべていただく。

 

 

さらに、おつまみの「昆布」だったり、

いろんなものをくれた。

 

お遍路さんからいただくこれもお接待だな、

そう思いながら、納札を交換させてもらった。

 

 

 

それぞれシャワーを浴びたり、

荷物の整理をしたり、

話しながらそんなことをしていると。

フランス人カップルが帰ってきた。

結局ラーメンは食べれなかったらしいが、

おいしいものを食べてきたという。

 

4人で話しをする。

不思議な空間だった。

 

1日目は野宿、

2日目は鴨の湯

3日目は旅館

 

今日は見知らぬ人たちと一緒に就寝だ。

ただ、本当に素敵な人たちで、

旅の醍醐味ってこういう出会いにあるんだろうなって感じた。

 

みんなで写真を撮った。

それぞれの遍路の話などしながら4日目の夜が更けていった。

 

 

 

 

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追記

 

栄タクシーの社長さんの

優しさにあらためて感謝です。

そして、いつまでもご健康でいてくださるよう

心から祈っています。

コメント

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