②12日目「一番大切にしたいのは歩くことではなく出会うこと」28番札所大日寺

12日目

前回は、28番札所大日寺で、上のほうからおじさんに声をかけられたところまででした。

(今日は12日目歩き遍路2018年5月22日の旅日記)

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①12日目『人生の達人との出会い』28番札所大日寺

①12日目『人生の達人との出会い』28番札所大日寺
前回は28番札所に向かう途中で一泊。安芸球場前でテント泊したところまででした。 (今日は11日目歩き遍路2018年5月21日の旅日記) ーーー ③11日目『親切の循環』元気館~安芸球場前 ーーー ...

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上のほうから声をかけられた僕は、

言われた通りの道から登っていく。

 

おじさんは、道のはじにある農作業用?の水道でバシャバシャ顔を洗っていた。

どうやらこの土地の人のようだ。

 

僕「ありがとうございます!」

 

おじさん「うん、僕もこっちから来たんだけど、こっちのほうが近道でしょ?」

 

僕「はい。ありがとうございました! こちらの方ですか?」

 

おじさん「ぼく? いいや? 違うよ? 僕も遍路」

 

僕「え?…」

 

おじさん「いや~、ここにちょうどよく水道があったからちょっと借りてたのさぁ(・∀・)」

 

首にかけたタオルで顔を拭きながらおじさんは僕にそう話しかける。

圧倒的にここの人にしか見えない風格…

 

なんか、ピノキオのようなカッコしてるし、

ものすごい屈託のない笑顔だし、

持ってる荷物が古風だし、

 

ツッコミどころ満載のおじさんだった。

 

階段の途中で10分くらい話をしたころ。

おじさん「じゃ、立ち話もなんだから行こうか(・∀・)」

 

なにが「なん」なのかよくわからないが、

目の前のお寺にご一緒することになった(;・∀・)

 

 

第一印象からして少年のようなこのおじさんは、

もう69歳だという。

 

はつらつとした声、歩き方、

69歳とは到底思えない(;・∀・)

 

28番札所の中にあるベンチに荷物を降ろし、

二人で休憩する。

 

おじさんは、88か所すべてを歩いてまわっているけど納経はしないのだそうだ。

 

納経の代わりに、各札所の絵を描いてまわっているのだという。

一枚の絵を描くのに最低でも半日、インスピレーションがわかないときには数日かかるという。

絵葉書ほどの紙に絵を描いて自分で絵葉書にしている。

 

おじさん「本当はね、僕、これ好きな人に一番に見せたくて書いてるから誰にも見せないんだけど、君には見せてもいい気がするから見せてあげるよ」

 

おじさんはそんなことを言いながら数枚の絵ハガキを見せてくれた。

 

おじさん「ここは28番でしょ! だから今日までに28枚描いたんだけど、ほとんどはもう送っちゃったんだ」

 

おじさんの好きな人というのは、離婚した奥さんのこと。

 

色々あって離婚してしまったけど、今でも好きなんだって。

今までの人生のこともたくさん聞いた。

 

結局ここで3時間話した。

 

こんな少年のような69歳に初めて会った。

 

ここで3時間時間をつぶすということは、

この後の日程に影響する。

だけど、僕はこういう出会いこそ大切にしていきたいと思ってる。

 

色々聞いた話、おじさんは正直、遍路なんかしている場合じゃないほど生活が厳しいと思う。

きっと遍路の道中は色々と節約しながら生活しているんだと思う。

だけど、カバンの中に入っていたアメやらクッキーやらを惜しげもなく分けてくれた。

 

おじさん「いいからいいから! これが僕の分、そしてこれが君の分ね。ちょうど半分こずつにしよう」

 

28番札所でお勤めを終え、

おじさんと別れるとき、

こんなことを教えてくれた。

 

「いいかいこれからの人生でこれは覚えておきな。人は悩むことで輝く」

 

ー。

 

 

そうそう、おじさんと別れてから、

ふと振り返ったとき、

このおじさんに聞いておけばよかったと思ったことがあった。

 

それは、

 

「もし、自分のキライなタイプの人に出会ったらどうしますか?」

 

という質問。本当に少年のようで、触れ合う人すべてに笑顔とその気さくさを向ける彼なら、いったいどんなコミュニケーションをとるんだろうか。

 

 

大日寺さんのお接待でコーヒーをいただきました(*’ω’*)

 

コメント

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